『習慣化は自己肯定感が10割』を読んで新しい自分を手に入れる。

ビジネス・自己啓発

ダイエット、英会話、ジョギングーー3日坊主で意欲はいつの間にか自然消滅…。そんなことを何度繰り返してきたことか。それでも50になり、若かった頃と比べれば自分の御し方はだいぶ分かってきた。今の私にはこの本は不要かも?なんて思いつつ、(いやでもこのブログ、全然投稿すすんでないし・汗)と手に取った。

著者は「自己肯定感の第一人者」という人物で、習慣を変えるのに必要なのは強い意志ではなく「自己肯定感」だと主張する。自己肯定感は自尊感情、自己受容感、自己効力感、自己信頼感、自己決定感、自己有用感という「6つの感」で成り立っていて、この「6つの感」と習慣化のステップが深く関係しているのだという。

ロンドン大学の心理学者によると、習慣化に必要な期間の目安は平均「66日」。著者はその66日間を以下の6つのステップに分け、各ステップに必要なマインドセットを説いている。

習慣の種まき期(0-1日目)に、自信をもって新しい習慣にチャレンジするために必要な「自尊感情」。

習慣の反発期(2-8日目)に、現状維持(無意識にできるラクな行動)を求める本能にありのままの自分で打ち克つために必要な「自己受容感」。

習慣の忍耐期(9-21日目)に、油断して習慣が途切れないよう自分の力を信じるために必要な「自己効力感」。

習慣の成長期(22-31日目)に、自分が信じた行動を迷いながらも楽しく続けるために必要な「自己信頼感」。

習慣の開花期(32-60日目)に、モチベーションを保つための内発的動機づけに必要な「自己決定感」。

そして習慣の達成期(61-66日目)には、習慣化を通して学んだことを周囲と共有し、誰かの役に立っていることを実感することで高まる「自己有用感」。

ーー以上が著者の持論で、それぞれの感情を高めるためのテクニックがたくさん紹介されている。

「4 Good Things」(1つのネガティブな出来事を囲む4つの良かったこと)を思い出して小さな挫折にもOKを出そう!とか、

「if-thenプランニング」で「もし☓☓が起きたら☓☓する」とチートデイ(サボる日)の例外行動を決めておこう!とか、

ストレス解消法を「コーピング」で50個くらいリストアップしておいて、モヤモヤ/ストレスに備えよう!とか、

ほかにも、朝時間を充実させる、5分間掃除する、集中力が切れたら場所を変える、などなど自己肯定感アップと習慣化を促すアイデアが盛りだくさん。目新しい方法はそれほどなかったけれど、次の一文にハッとさせられた。

「自分の身に起きた出来事をプラス思考で捉えるのか、悲観的に捉えるのか。それによっても人生の景色はまったく変わります」

人生の景色(!)

本当にそうだ。鬱々とした日々を送っていた40代後半、私が見ていた人生の景色は鉛色だった。でもスクリーンを鉛色にしていたのは私の身に起きた出来事じゃなく私自身! 自己肯定感は常に低空飛行で、失敗を恐れて心配ばかりしていた。あの頃の私には「6つの感」がどれも欠けていた。

習慣化と自己肯定感の関係は「ニワトリが先か、卵が先か」のようなところがあるけれど、確かに著者が言うとおりかもしれない。自己肯定感をあげて、新しいことに積極的に挑戦して、人生後半は晴天の青空色にしたいな、と思った。

書名習慣化は自己肯定感が10割
著者中島 輝
出版社学研プラス
出版年月2021年7月
ページ数293ページ